第27日(5月6日):→ウルゲンチ→ヌクス

 タシケントからウルゲンチに向かう56列車は、ある意味ではソ連崩壊の影響を受けた典型的な列車といえます。
 かつてはタシケントからサマルカンド、ナヴォイ、ブハラ、チャルジョウ(現・トルクメナバード)を経由し、ここからアムダリヤ川に沿ってウルゲンチに向かうルートを通っていたのですが、旧ソ連の崩壊でチャルジョウからウルゲンチの手前までトルクメニスタン、それ以外がウズベキスタンとなり、国内輸送と国際輸送が同居する、奇妙な列車になってしまったわけです。実はアルマティ→タシケント間で利用した321列車も、ごくわずかではありますがキルギス領内を経由しているようです。
 ソ連崩壊後もしばらくはこの状態のまま運行されていたようですが、やはり列車通過料の精算や出入国の手続きが煩雑だったのでしょう、ウズベキスタンは他国経由区間を解消するため新線の建設を推し進め、タシケント〜ウルゲンチ・ヌクス間を結ぶ列車も数年前からキジルクム砂漠を横断する新線を経由するようになり、トルクメニスタンを経由する区間が解消されています。おかげで朝起きてみると、窓の外はアムダリヤ川ではなく、背の低い草に覆われたキジルクム砂漠が広がっていました。
 ウルゲンチに到着後、ジャーナリストさんの仕事仲間らしい女性が迎えに来ていて、彼女の車でヌクス行きのタクシーがたむろしているというオリンピア・スタジアムへ。ここでジャーナリストさんと別れ、ヌクスに向かいました。
●行程
→1332(1409・37分遅れ)ウルゲンチ※ウルゲンチ駅(車)オリンピア・スタジアム(相乗りタクシー)ヌクス