第15日(4月24日):カシュガル→ウルムチ→

 この日は飛行機でウルムチに戻り、深夜に発車するカザフスタン・アルマティ行きの国際列車に乗りました。
 カシュガルウルムチ間は、列車なら約24時間かかったところ、飛行機はわずか1時間30分。街中はウイグル人の比率が高かったのに、機内は漢族だらけでした。ちなみに運賃は軟臥と比較しても約2倍で、こんなところにもウイグル人と漢族の差が垣間見えてきます。
 ウルムチ空港からタクシーでウルムチ駅に向かい、ここで荷物を預けてしばらく散策。まずは駅舎を撮影できないかと再びチャレンジしてみたのですが、正攻法で警官にたずねてみても、やはりダメ。丹東駅ホームでの経験を元に「1枚だけ」とお願いしてみても、首を振りながら私の元を離れていきます。「俺は向こうにいくから、後は勝手にしろ」と言っているようにも思えたのですが、場所が場所だけに素人の勝手な解釈は危険。今度は隠れて撮影できる場所はないかと駅前をうろうろしましたが、どこから警官が見ているか分からないので、けっきょくあきらめるしかありません。仕方なく紅山公園の近くまでバスに乗り、そこから駅方面へ戻るようにしてぶらぶらしてみましたが、ときどき銃をかかえた武装警察(武警)の集団に出くわしたりして、あまり気持ちのいいものではありませんでした。
 待合室で時間をつぶし、夜も更けた23時30分ごろになってようやくアルマティ行きの改札。お客は20人くらいしかおらず、私も含め4号車にほぼ集中していたようです。いちおう硬臥車ということになっていましたが、客室に入ると2段式ベッドを向かい合わせにした4人部屋で、実質的には軟臥車。ちなみに電源車と荷物車のほかはすべて硬臥車で、食堂車は連結されていませんでした。
 私の部屋には、ほかにカザフ人が一人。恰幅のいいおじさん風情でしたが、後でパスポートを見せ合って自己紹介したところ、生年が私と同じで大学の講師とのことでした。
●行程
ホテル(タクシー)カシュガル空港1120(HU7770)1250ウルムチ空港(タクシー)ウルムチ2358(K9795〜13)→(車中泊