第10日(4月19日):→嘉峪関

 日付が変わっても快速K43次の旅はまだ続きます。さすがにお尻が痛くなってきました。
 包頭から乗ってきた、いがぐり頭の37歳男性は、1988年に長野県の白馬と野沢を訪れてスキーを滑ったことがあるといい、日中友好関係の団体に所属しているらしい。とにかく世話好きな人のようで、鳥海駅を発車後、彼のおかげで3段式B寝台相当の硬臥に変更することができました。もっとも硬座で過ごしたひとときが意外と楽しく、名残惜しい気もしましたが。
 寝台への変更の際、100元札と硬座の切符を彼に渡して変更してもらったのですが、発券された切符には「102元」とある。それで残りの2元を彼に渡そうとすると、彼は強い拒絶反応を示し、無理矢理彼の手にねじ込んでも、私がほかの乗客に別れの挨拶をしている隙に、服のポケットにねじ込まれる始末。お昼には彼が買った車内販売の弁当で一緒に食事しましたが、これまたお金を受け取ろうとせず、ほとほと困り果ててしまいました。
 外は昨日の山岳地帯とはうってかわり、砂漠が延々と続きます。西へ向かっているという実感がようやくわいてきました。
●行程
→2015(2040:25分遅れ)嘉峪関