第9日(4月18日):北京→

 北京からは包頭経由で甘粛省の嘉峪関に向かう快速K43次に乗車しました。翌朝に到着する武威からは、いわゆるシルクロードに入ることになります。
 北京からシルクロード方面に向かう列車としては、北京西→ウルムチ間を西安経由で結ぶ特快T69次が一般的だと思いますし、シルクロードを旅行するなら西安を外すわけにはいかないのでしょうけど、個人的な事情で包頭をどうしても経由したかったので、あえてK43次に乗りました。
 寝台は軟臥、硬臥ともに満席で日本の普通車に相当する硬座しか取れず、乗る前から気分はどんよりとしていたのですが、日本人ということで周囲の乗客が興味を持ってくれて、食べ物を分けてもらったり、いろいろ話をしたりと、まあ楽しかったです。少し離れた席から「小日本(=日本人の蔑称)…」とささやく声が聞こえてきたものの、そんなことはどうでもいいほど楽しかった。
 もっとも、お客が何度か入れ替わるたびに同じ質問に答えなければならないのが厄介で、しかも「40歳未婚」であることを伝えると、「どうして結婚しないのか」と説教される始末。これじゃ日本にいるときと変わりません(苦笑)。
 大同からフフホトまで隣の席に座った男性は、高速鉄路の設計技師とのこと。筆談で車両メーカーの「南車」「北車」や車両形式の「CRH」などを示しても反応が薄いので、おそらく土木や線路の設計技師なのでしょう。
●行程
北京1204(快速K43次)→※車中泊