丹東在住の韓国人と別れ、13時10分発の普快2258次で北京を目指します。本当は快速K28次に乗りたかったのですが、K28次の寝台は没有(満席)で、普快の硬臥と相成りました。日本のJRなら快速列車に相当する普快は別名「不快」ともいわれ、あまり評判がよくないのですが、日本の3段式B寝台クラスである硬臥なら、まあ不快というほどのことではないですね。
それより困ったのは、いよいよ写真の撮影に制約が出てきたこと。つい先日まで金正日がここを通過するかどうかで注目された街ですから、鉄道施設の撮影に際しては念のため車掌や警官に一言断ってから写すようにしました。やぶへびになる可能性もあったのですが、万が一にでも拘束されてしまうと後で面倒なことになりますし。で、駅舎内の撮影は問題なかったのですが(警官は「どんどん撮れ」という態度)、ホームでは警官が「1枚だけ」と念を押し、車内では車掌が英語で「ソーリー、ソーリー」を何度も繰り返してNGでした。
中国の鉄道は、建前上は今でも撮影禁止らしいのですが、実際には経済開放の拡大に伴って、比較的自由に撮影できるようになってきていました。ところが最近になって急速に悪化しているようで、車掌がすまなそうに「ソーリー」を繰り返していたことからも、状況の変化が垣間見えてきます。たぶん、政治体制的あるいは軍事的な理由ではなく、乗客や乗務員のプライバシーの問題なのではないかと思いますが。これは中国に限ったことではなく、日本でも似たような事情がありますし。
まあ、撮影にこだわらなければいいのですけど、鉄道に乗りまくるのが目的だけに、個人的には困ったことになったな、という思いです。
●行程
丹東1310(普快2258〜2255〜2254〜2252次)→(車中泊)
第7日(4月16日):丹東→
