平成17年度版鉄道要覧

 平成16年度版に突如現れた「新大阪〜福島 4.7km」は、平成17年度版には掲載されていなかった。あれは結局なんだったのだろう。
 2004年年10月1日に純粋持株会社体制に移行した箱根登山鉄道はとくに記述なし。しかし調べてみたところ、国土交通省は2004年9月17日付で小田急ホールディングス(旧会社)から箱根登山鉄道(新会社)への会社分割を認可(鉄道事業法第26条)しており、要覧の編集ミスと思われる。
 ちなみに、同じく2005年4月1日に純粋持株会社体制に移行した阪急も、2005年3月25日付けで阪急ホールディングス(旧会社)から阪急電鉄(新会社)への会社分割認可が行われている。(※認可日と実施日は別物なので注意)
 阪急といえば、未開業のまま残っていた神崎川〜曽根、尼ヶ崎〜塚口、伊丹〜宝塚間の軌道線が要覧から削除された。これも調べてみたところ、阪急が工事施行認可申請を取り下げたため、軌道法第23条の規定に基づき特許が失効したという。この3線はとうの昔に工事施行認可申請期限を迎えていたにもかかわらず、なぜか特許が失効していなかったのだが、今回の調査で失効しなかった理由がようやく判明した。つまり、工事施行認可の申請期限内に申請だけはしていたので軌道法第23条の失効条件に該当せず、今まで特許が残り続けてきたということになる。逆に言えば、申請を受け取っていた国土交通省(申請当時は鉄道省か?)が、今の今まで工事施行の認可(または却下)の処分を保留してきた理由が謎なのだが。