鉄道データファイル20号「成田新幹線」補足

 成田新幹線建設計画の名残としては、東京駅京葉線ホーム、北総・公団線千葉ニュータウン中央〜印旛日本医大間の線路に並行して確保された空き地、成田市土屋〜成田空港間の路盤施設が有名であり、これ以外には建設用地の確保や工事などは行われていないと言われてきた。
 しかし、今回の取材で東京地下鉄東西線並行部の旧建設用地(原木中山西船橋間の近く)や、成田新幹線と交差する武蔵野線の対応構造(行田団地の近く、交差部が架道橋になっている)など、これまで知られていなかった遺構を新たに確認することができた。
 なお、誌面スペースの都合もあって取り上げることができなかったが、東西線行徳駅の近くにも旧建設用地があり、現在は「レールシティ○○」という名前のマンションが建っている。ちなみに「レールシティ」とは国鉄清算事業団が子会社等で使っていた名称。他に船橋市豊富町にも成田新幹線用として確保された土地があったはずだが、今回の取材ではその場所を特定することができなかった。

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