中国版「24時間」さらに伸びて3800km台に

 以前から何度か書いている「鉄道による24時間以内の移動距離」の中国版ですが(「24時間以内」その後の日本と中国)、先日ツイッター上でご指摘があり、私が考えたプラン(3581km+北京地下鉄の乗車距離)よりさらに距離が伸びました。



■乗り換え時間に余裕を持たせたプラン
https://twitter.com/dazhao/status/303111085513388032
珠海7:40(D7606:116km)8:57広州南10:00(G80:2298km)17:59北京西・北京21:15(Z15:1249km)7:04ハルビン
23時間24分、3663km(+北京地下鉄乗車距離)
※各列車の距離はok旅行網の時刻表による。以下同じ。

■乗り換え時間を詰めたプラン
https://twitter.com/dazhao/status/303113629513940992
広州南8:00(G94:1605km)13:28鄭州東13:53(G516:693km)16:50北京西・北京18:20(D3:703km)23:15瀋陽北1:07(T129:705km)7:52大慶
23時間52分、3706km(+北京地下鉄乗車距離)

 東北部方面で高速鉄道に並行している在来線夜行も利用するというのは盲点でした。
 高速鉄道と在来線が並行している場合、一般的には高速鉄道を使った方が所要時間を短くすることができ、その分距離も伸ばせます。しかし、北京〜瀋陽ハルビン間で本格的な高速鉄道があるのは、今のところ瀋陽ハルビン間のみ。しかも、現在は最高速度を200km/h台に落とした冬ダイヤで運行されています。
 その一方、中国の主要在来線はかなり速く(路線や車両にもよりますが160〜200km/h)、これに加えて乗り換え時間などを考慮すると、全体では必ずしも高速鉄道の利用が早くなるとは限らないのです。

 さて、このプランを見てふと思いついたのが、北京〜上海間の在来線(京滬線)を夜行運転している臥舗動車組です。以前、北京〜上海間の臥舗動車組は廃止されたと書きましたが(北京〜上海間の「寝台新幹線」消滅)、実は温州事故後の減速ダイヤが実施された際に復活しています。
 最高速度300km/h台の京滬高速線に比べれば遅いものの、高速鉄道に並行する在来線の夜行列車でも距離を伸ばせるのであれば、これを活用しない手はありません。

 ということで、改めて考えてみたのが以下のプランです。

上海20:00(D322次:1454km)7:38北京南・北京西10:00(G79次:2298km)17:59広州南19:02(G1013次:102km)19:38深セン
23時間38分、3854km(+北京地下鉄利用距離)

 3800km台……日本版「24時間」を約700kmも上回ってしまいました。
 私のプランは基本的に実践することを前提にしており、中国の鉄道事情を考慮して乗り換え時間をかなり多めにとっていますが、乗り換え時間をギリギリまで切り詰めれば、4000km近くまで伸ばすことも可能かもしれません。
 少なくとも広州南駅の乗り換え時間は、実際はもっと縮められるはずですから、同駅を18時25分に発車するD7651次に乗ることができれば、116km先の珠海駅には19時48分の到着。所要時間を24時間以内に収めつつ、上記プランより14km増えて3868kmになります。

 「24時間」の中国版、さらに距離が伸ばせるかどうか、今後も検討していきたいと思います。