
BRTは、目新しい技術があるわけではありません。専用走行路はただの舗装道路ですし、そこを走る車両もただのバスです。しかし、BRTの中には名古屋ガイドウェイバスのガイドウェイバス志段味線(ゆとりーとライン)のように、車両と走行路に細工を施した「亜種」も存在します。
今回寄稿した記事はBRTの基本を押さえたものであり、「亜種」は紙数の都合もあって簡単に触れただけでした。そこで、ここではゆとりーとラインと同じBRTの「亜種」といえる、韓国・世宗(セジョン)のBRTを紹介したいと思います。
このため、一部の政府機関のみが移転する行政中心複合都市として計画し直され、2012年7月1日に「セジョン特別自治市」が発足。現在も市域の開発工事が進められています。
このセジョン市の基軸公共交通機関として計画されたのが、BRTです。現時点では、テジョン地下鉄1号線の終点・盤石(パンソク)駅からセジョンの市域内を貫き、KTX京釜高速線の五松(オソン)駅に至る約30kmの区間がほぼ完成しているようです。
セジョンBRTは2012年9月19日に「開業」しましたが、今のところはシステムテストとデモンストレーションを兼ねた試験運行の扱いらしく、運賃は無料です。その代わり、運転本数は今のところ1日約10往復とローカル線並み。本格的な営業運転は4月からになるようです。

2012年12月23日にテジョンのホテルで1泊し、翌24日朝にテジョン地下鉄1号線でパンソク駅に向かいました。パンソク駅の上を通る道路に屋根付きのバス停があり、その脇に「BIMODAL TRAM」と記された、セジョンBRTの案内板が設置されていました。(続く)
【目次】韓国・世宗でBRTの「亜種」に乗ってみた(1)
【目次】韓国・世宗でBRTの「亜種」に乗ってみた(2)
【目次】韓国・世宗でBRTの「亜種」に乗ってみた(3)
【目次】韓国・世宗でBRTの「亜種」に乗ってみた(4)
【目次】韓国・世宗でBRTの「亜種」に乗ってみた(5)